さてさて、掲示板でも質問がありましたのでここでまとめておきましょう。
僕の知ってる限りで書いてますので、このほかに情報もってる人は、掲示板ででも教えてちょーだい。
すぐに調べておくっすから。

ちゅうわけで、バンコクのブラックコンテンポラリの事情。

皆さん知ってるかっどうかはさておいて、タイには昔から肌の色が黒い人を嫌う傾向がありまして。
その黒い人たちのコンテンポラリーを理解しようとする人などいませんでした。
某漫画でカオサンで嫌われる黒人を書いていましたが、
その黒人は、レストランに入って席についても、メニューも出されず。しまいにゃ追い出される始末。
タイの黒人嫌いは、まさにそんな感じだったんです。
その上、わからない言葉(英語・日本語・その他の言語)の歌なんて聴いても判らないからイヤッ!!
なんていう人や、洋画はタイ語吹き替え版で・・・なんて人が98%いた時代です。
曲よりも詞を重点に置く国民性のタイ。
そんな環境から全てが始まりました。

そんな事情から考えても、ラップなんてもってのほかでしょ。笑
英語でしかもラップされちゃったら、韻を踏むとかその以前の問題で却下され続けてきたんです。
タイ語でラップされても、タイ人が理解できてなかったりとか。

切欠は、JOEY BOYことJOEが、香港のDJ大会で優勝したことから始まります。(たぶんね。)
JOEはタイに帰ってきてから、タイでは異色系(タイはアイドル系のポップスが主流)の
BAKERY MUSICからデビュー。
主にラガマフィンとレゲエを得意とする(ていうか、基本的にはそっち好き。)JOEが
ユニットを組んでレゲエ調なポップスを歌って短ですねぇ。
やっぱりポップスじゃないと売れないからって話になっちゃうんだけど。
異色ユニット誕生です。

そして地道な努力が実ったのかは置いといて。

タイ音楽界に異変が起こります。
まずは、洋楽が伸びだします。
当然、日本でもそうだったと思うけど洋物アイドルの出現です。
バックストリートボーイズとかその辺。(僕、これくらいしか知らないんで。笑)
その後にジャニーズ。そしてF4.
そうです。顔だけです。理由は顔がかっこいいから。笑
こうして海外が注目されだします。

というのも、本当の話ですが。。。

実を言うとカオサン・シーロムソイ2・4とかRCA・スクンビットのパブなどで、
外国人を対象として洋楽を流してきたお店が一番の原動力です。
基本的に多かったのは、HIPHOPやレゲエといったものではなく、
日本で言うユーロビート・ダンスクラシック・テクノ・流行物といった感じのもの。
全く相手にされなかったのが、HIPHOP・レゲエ・ハウス・RnB・トランスなどなど。

ちなみにSPEEDは、そんな時代から(7年ぐらいになるかな?)HIPHOPを流し続けてきました。

そして、そんなSPEED以外にも、地道な人たちが沢山いました。
MBKの前でブレイクの練習をひたすらする人たちとか、スケーター君たちとか。
MBKと国立競技場の間の広場は、一見アキバのようでした。笑

そんな時期にアングラな世界で、ひたすらアングラに生きてきたHIPHOPが開花されたのが一昨年ごろだったかな。
それまで、一部の人間でSPEEDという箱を使って伸ばしてきたGROOVEが、一気に世界を広げていきます。
JOEの移籍・エリナ&アフロブロス・DA JIM・そしてアメリカ帰りの帰国子女タイタニアム。
サイアムにDJスクールの開設。ガンコアクラブ結成。
サトーンにレッドブルがスポンサーになってスケートランプができたり。(これあんま関係ないかな?苦笑)

この辺まで来て、ほぼその地位を確立したHIPHOPは、一般層に着実に浸透していきます。

DR.DRE/EMINEM/NELLY/MISSY・・・
映画の力も凄いですね。「8MILE」は流行に追い討ちを掛けてくれましたし、
最近では「BAD BOYS 2 BAD」なんかも。
バンコクの各所でヒップホップパーティーがあったりイベントがあったり。
地味にそして着実にその人気を確保し続けてきたのですが、
今やラジオ・テレビでも毎日のように流れてますし、
毎日、どこかのクラブで流してますし。

あわせるようにして、そのファッション性も注目されてきています。

これは実話ですが、僕がはじめてタイに来た頃、キャップを後ろ向きにかぶるだけで注意されました。
後ろ向きに被ったらキャップの役割を果たさないというのが理由です。
強いタイの日差しを避けるための帽子であって、帽子のツバは前にいなきゃいけなかったんです。
確かに、その当時後ろ向きに被ってるタイ人は一人もいませんでした。
それが今や、横や斜めになってます。笑

元々体の小さいタイの人達は、アジアサイズXLぐらいのサイズでも、かなりダボっとして着れるので、
洋服には困らんようでした。
ちなみに、体がデカイだけが取り柄の僕のような人間は、アジアサイズ2XLでは普通のサイズにしか見えず、
エキスポートショップ(日本で言うアウトレットショップ)に行き、アメリカ2XLサイズ以上の洋服を探して着るようになりました。

女の子たちも、ローライズやミニフレアスカートなどを履き、
背番号付けて歩いたもんです。笑

とにかく、今現在世界中がヒップホップ&R’nBで染まりつつある中で、
ここタイもその勢いに乗り遅れまいと頑張ってきているのですね。

偏見を持たずに多面性をもち、人に流されずに支えてきた人たちが作り上げたムーブメントが、
今現在のタイのヒップホップブームであり、そのリズムと高い音楽性とファッションセンスがきちんと評価されていると思います。
タイでナンチャッテ君は生きていけません。
ナンチャッテ君はすぐに駄目だしされ、穴を衝かれそして消えていきます。
ヒップホップしてる人って、どんな格好してようが、見抜けちゃうんですね。
あっ、こいつヒップホップ好きだってね。まぁ、世界中どこでもそうだと思いますが。

つうか、このクサレ長い文章をここまで読んでくれた人に感謝。
もともと、文章力のない人間が書いてますので、誤字脱字その他諸々、大目に見てやってください。
これが、僕の知ってるタイの文化であり、僕の考えるムーブメントの生い立ちです。
反論や意見などもあると思います。何かあったらメールか電話(知ってる人は。笑)ください。

ではでは。またまた。次の機会(何時になるかわからんけどね。爆)にでも。

管理人 BOZZE
23/OCT/2003